いなべFM第100回令和7年3月28日放送「訪問リハビリテーション」について
いなべFM第100回令和7年3月28日放送「訪問リハビリテーション」
訪問リハビリテーションは、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士などが利用者の自宅を訪問し、心身の機能の維持や回復、日常生活の自立を支援するためのサービスです。病院やリハビリテーション施設への通院が困難であったり、退院後の日常生活に不安がある場合など主治医から訪問リハビリテーションの必要性が認められた場合にサービスを受けることができます。今回は、ナーシングホームももの作業療法士と言語聴覚士の2つの資格を持つ刀根菜穂美さんへのインタビューです。
何を大切に思い、どのように暮らしたいのか
ナーシングホームもも訪問看護では、合わせて7名の理学療法士、作業療法士、言語聴覚士で訪問リハビリテーションを提供しています。現在、0歳から高齢の方まで100名以上が利用しています。
病院でのリハビリテーションが退院後の生活をイメージして行うのに対し、訪問リハビリテーションは、利用者の自宅で今まさに困っていることに対し、リハビリテーションを行います。自宅にはその人が暮らしてきた歴史があります。“何を大切に思い、どのように暮らしたいのか”を話し合います。そして、いつものやり方を見せていただき、不便になってきた原因を分析します。この部屋ならどう動くといいか、どんな練習がいいかなど一人ひとりの暮らしに合った方法を考えます。
脳梗塞を発症し、右片麻痺の後遺症が残ったAさんの事例を紹介します。右片麻痺のあるAさんが、家族のために料理を作ることを目標にどうしたらよいかを考え、支援しました。まず、片手で野菜の皮をむく方法や、米を研ぐ姿勢などを一緒に考えました。実際に夕食を作れるようになり、目標達成したように思えましたが、日々実践してくうちに新たな課題が出てきました。時間のかかりすぎ、転倒、やけどなどです。そこで、何をしようとしていたのかを確認し、原因を分析しました。結果、時間がかかり、負担が大きいのは野菜の皮むきであると分かりました。“自分で味付けし、息子に温かい夕食をふるまいたい”というAさんの思いをかなえるために、野菜の皮むきは手伝ってもらうことにしました。現在、Aさんは母親として息子に健康的で温かい夕食をふるまうことができています。私たちは、暮らしの場におじゃまするからこそ、次々に生まれる困りごとについて、その場で確認・分析し、支援しています。
まとめ
一人ひとりの利用者が必要とする支援は様々です。そのため、利用者の希望をしっかり聞き取り、家族とも相談してリハビリテーションの内容を決めていきます。これまで当たり前にできていたことが困難になることで、気持ちの戸惑いや葛藤を抱える方もいます。そうした気持ちに寄り添い、支援しています。
訪問リハビリテーションを含む、介護サービスに関する問い合わせは、0594-86-7818 いなべ市地域包括支援センターへお願いします。
※インタビューの内容は趣旨を変えない程度に編集しています。
このページに関するお問い合わせ
福祉部 長寿福祉課 [いなべ市役所]
電話:0594-86-7819 ファクス:0594-86-7865
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