いなべFM第104回令和7年5月23日放送「訪問看護」について

ページ番号1014959  更新日 令和7年6月25日

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いなべFM第104回令和7年5月23日放送「訪問看護」

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訪問看護とは、看護師が患者の生活の場である自宅を訪問し、病気や障がいの状態に合わせた看護を行うサービスです。また、医師の指示により点滴、注射、服薬管理、創傷処置などの医療処置を行い、生活していく上で必要な治療を継続できるように支援します。

今回は、東員町の訪問看護スマイルステーション紫苑 管理者の田口 歩さんへのインタビューです。

 

 

利用者の笑顔が増えることが私たちの願いです

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訪問看護スマイルステーション紫苑は、子どもから高齢の方まで幅広い年齢層の方を対象に、一人ひとりに必要な支援を行うことを大切にしています。様々な医療的ケア、リハビリテーション、認知症や精神的な疾患を患っている方の心のケアなど、どんな方でも受け入れられるように、スタッフは、日々研さんを積んおり、急な依頼にも対応できるように、5名体制で業務に臨んでいます。スタッフはそれぞれの個性や性格、得意分野をいかし、利用者のスマイル(笑顔)が増えることを願いながら、自分自身も楽しく働いています。また、介護保険や医療保険が適応されない場合には、スマイルサービスという独自の自費サービスを提供しています。

心に残っているエピソードを紹介します。A さんは、40代の女性で末期がんを患っていました。痛みや強いけん怠感に耐えながら点滴治療や酸素療法等を受けていました。そんな中でもAさんは、母として「娘に洋服を買ってあげたい。娘と一緒に大好きなパンケーキを食べたい。」と娘さんと外出することを強く望んでいました。一方で外出中の痛みのコントロールや点滴トラブルの対応を心配し、家族だけで外出することへの不安や迷惑をかけたくないという気持ちの葛藤がありました。そこで、私たち訪問看護師は、スマイルサービスの提案を行い、Aさんと娘さんの外出に向けて、当日の移動手段、飲食店、救護室の手配を行いました。家族、主治医、ケアマネジャー、お店の方など沢山の方の協力を得てAさんの希望を叶えることができました。訪問看護師としてAさんの楽しい時間を見守ることができ、パンケーキを食べながら娘さんと笑い合っていた姿が今も心に焼き付いています。

Aさんが亡くなる数日前に、「色々ありがとう」と笑顔で心からのお礼の言葉をいただきました。看取りの看護では、利用者のためにもっと何かできたのではないかと思うことが多い中、Aさんの希望を叶えることができたと感じました。

病気がなければ当たり前の日常の一部分だったのかもしれません。しかし、病気があることで制限されることも多く、無理かなと思って諦めることでも、私たちと一緒なら叶うかもしれません。

訪問看護スマイルステーション紫苑は、利用者の「希望を叶えたい」気持ちに寄り添います。

 

まとめ

「在宅療養をする利用者が、自分の望む生活を継続できるよう支援する」ことに関して、医療や介護の従事者は希望を叶えるための方法を考えてくれます。そんな相談相手として、専門職を頼っていただければと思います。

※インタビューの内容は趣旨を変えない程度に編集しています。

 

 

 

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