いなべFM第89回令和6年10月11日放送「病院薬剤師の役割について」
いなべFM第89回令和6年10月11日放送「病院薬剤師の役割」
厚生労働省では毎年10月17日から23日の一週間を「薬と健康の週間」として、医薬品を正しく使用することの大切さ、そのために薬剤師が果たす役割も大切さを、広く国民の皆さんに知っていただくための啓発期間としています。今回は三重北医療センター いなべ総合病院薬剤師の谷口靖樹さんへのインタビューです。
病院薬剤師は、入院患者とのかかわりを大切にしています!
私が薬剤師として働き始めた30年前は、外来患者と入院患者の薬の調剤が主な業務でした。しかし、外来患者の院外処方への移行に伴い、現在は、主に入院患者の薬の調剤と管理に携わっています。
入院患者の薬剤管理では、まず、患者がこれまで服用していた薬剤の調査を行います。これは、入院の原因が薬剤によるものかどうか、入院後も継続して服用が必要な薬剤があるか、病院で使用している薬剤との重複や相互作用がないかなどを確認するためです。
病院では、抗菌薬、麻酔薬、ワクチンなどの注射薬が頻繁に使用されます。。注射薬は経口薬と比較して効果の発現が早く、副作用の発現パターンも異なるため、注意深い取り扱いが求められます。特に、抗がん剤のように毒性の強い薬剤は、専用の装置を用いて無菌的に調製しています。
また、複数の注射薬を混合する際には、化学反応が起こって、薬効が失われたり、新たな副作用が生じたりするため、薬剤の物理的な特性についても考慮する必要があります。
薬剤師は、注射薬の調製だけでなく、患者への薬剤の説明、医師や看護師への薬剤に関する相談対応、薬剤情報の提供なども行います。さらに、医療安全管理委員会や感染症対策委員会など、様々な委員会に参画し、医療の質の向上に貢献しています。
これらの活動を通じて、薬剤師は患者に安全で効果的な薬物療法を提供し、医療チームの一員として、地域住民の健康に貢献しています。今後も、医療人としての自覚を持ち、新たな知識や技術を習得することで、より一層地域に貢献していきたいと考えています。
まとめ
病院薬剤師は、主に入院中の患者の薬に関する様々な仕事をしています。患者が安心して療養できるように、多職種とも連携しながらその役割を果たしています。
※インタビューの内容は趣旨を変えない程度に編集しています。
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