いなべFM第93回令和6年12月13日放送「終活ノートについて」
いなべFM第93回令和6年12月13日放送「終活ノート」
いなべ市では、約4年前から終活ノートを無料配布しています。老人クラブやふれあいサロン、民生委員の集まりなどで、終活ノートについて説明し配布をしています。今回は、何年も前から終活について考え、終活ノートも書いているという市民の方へのインタビューです。
「終活ノートを書きながら、これからの自分を考えています」
6年前、私は突然体調が悪くなり、近くの病院を受診しました。医師には、「すぐに大きな病院へ行きなさい。」と言われ、救急車で専門病院へ搬送されました。検査や処置を受け、3日目に意識が戻り、心臓ペースメーカーを入れることになりました。私はそのことを受け入れられず、医師に「殺してほしい」と言って、医師を困らせたこともありました。心臓ペースメーカーを入れた後も「今夜が峠だ」というような言葉が私の耳に入ってきました。3年前には、車を運転中に大きな交通事故にあい、事故の1年後に突然歩けなくなり、手術をしました。このように、何度も病気や事故などで生死をさまよい、恐怖を味わったことをきっかけに終活を考えるようになりました。
終活について、息子は聞きたくないと思っているだろうと思うので、会ったときにさりげなく話をするようにしています。終活ノートには自分の思いを書き、写真を入れて、置き場所を伝えています。
今でも大変だった手術のときの夢を見ます。不安はありますが、今の私は、好きな洋裁や卓球をして、家族や友達と一日一日を楽しく、大切な時間を過ごしています。私の今一番のやりがいは、自分の趣味を生かしたフラワー教室を開催することです。来てよかったと思ってもらえる場にしたいと思い、9年目になります。終活ノートを書きながら、こんなふうに、今の自分、これからの自分を考えています。皆さんのおかげで私も元気です。ありがとう。
まとめ
終活ノートは、自分の今まで生きてきた様子を文字で書き記すとともに、自分はこの先どのように生きていくか、考える機会になります。特に重要なことは、医療や介護について、自分はどのように思っているのかということです。また元気なうちに「もしものとき」を考えることが必要です。自分が病気をして、はじめて必要だと気づくことが多いですが、もしものときはいつくるのか、誰もわかりません。そんなときに“もしものときはこうしてほしい”という自分の意思を、家族や親しい方に伝えておくということが大切です。せっかく終活ノートを書いても、誰にも伝えず、家のどこかにしまっておくということは、書いていないことと同じです。
また一度終活ノートで決めたことでも、気持ちの変化があれば、その都度変更や書き加える必要があります。書き記すことで“自分はこの先このように生きていこう”という、目標がみつかるのではないかと思います。
※インタビューの内容は趣旨を変えない程度に編集しています。
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