いなべFM第79回 令和6年5月10日「特別養護老人ホーム」

ページ番号1014125  更新日 令和6年6月4日

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いなべFM第79回 令和6年5月10日:「特別養護老人ホーム」

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 介護施設の中で特別養護老人ホームの入所基準は常時介護が必要で居宅での生活が困難な要介護3以上の認定を受けた高齢者の方です。今回は、特別養護老人ホームアイリス施設長の田中由香里さんへのインタビューです。

 

大切にしたい、家族との面会

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田中 由香里さん

アイリスは、1997年に特別養護老人ホーム、デイサービス、当時の在宅介護支援センターを開設し、今年で27年目となります。アイリスという施設名の由来は、ギリシャ語の「イリス」に由来しており、「天と地を行き来する架け橋の虹」を意味しているということです。また英語の「Irisu」には虹彩(こうさい)という意味もあるそうで、地域を「視る」という意味もあります。理念は「やさしさと豊かさと安らぎに満ちた実りある人生の応援」です。

交通の便が良い場所にあることもあって、「面会の数が多い」ことが自慢のひとつです。足が遠のいてしまいがちな家族にも、いろいろ理由をつけてお越しいただけるようにしていましたが、新型コロナウイルス感染症で一変した状況となりました。面会も自由にできなくなり、それは利用者の方の人生そのものが大きく変化したように思われました。

昨年の5類移行後は、ゆっくりと施設の中での行事や、趣味活動、利用者の皆さんが触れ合うことができるように工夫し、やっぱり家族との面会を何とかしようということで制限付きで、再開させていただきました。必ず面会のときに、兄弟が連絡し合って一緒に面会される家族。奥さんの面会に来られて、ずっと面会時間中手を握って、2人で童謡や歌謡曲を歌って帰られる家族。60数年連れ添った奥さんの誕生日に合わせて、コミュニティバスやいろんな交通機関を利用して遠いところから来てくれる家族。施設でお世話になっているということを負い目のように感じてしまっていて帰られるときにいつも必ず涙ぐんで帰られる家族もあります。

私たちは、そんないろいろな家族の思いを理解して、家族との時間を大切に考えていくことに一生懸命取り組んでいます。そして、コロナ前と同じように、家族がいつでも出入りできて、帰りたいときには一時的にでも帰っていただける、家族とのつながりを続けられる施設でありたいと思っています。

まとめ

今でも施設の面会に制限がなくなったわけではなく、施設によっても基準は様々です。コロナ禍の時期と比べれば、柔軟な対応にもなってきていると思います。施設入所となっても面会を通じて家族同士で心が通じ合う、そんな生活を送ることができれば、施設入所中も安らぎに満ちた人生を送っていけるのではないでしょうか。

インタビューの内容は趣旨を変えない程度に編集しています。

 

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