いなべFM第94回令和6年12月27日放送「在宅看取り」について

ページ番号1014524  更新日 令和7年1月20日

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いなべFM第94回令和6年12月27日放送「在宅看取り」

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人生の最期をどこで迎えたいかという選択肢の中には、住み慣れた自宅で最期を迎えるという選択があります。今回は自宅で義母(以後「母」)の「在宅看取り」を経験された市民の方に、お話を伺いました。

 

 

責任と覚悟を持って生きていく気持ちを育ててくれました

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私は初めて「在宅看取り」を経験することとなりました。65歳になっても母の「在宅看取り」に対して、上手く見守ることができるだろうか、母の命に適切な看取りができるのだろうかと、死への恐れと戸惑いから、心の葛藤を隠せませんでした。オムツの替え方も知らない私の「在宅見取り」は、不安と迷いの中で始まりました。

主治医をはじめ看護師の方々の支援もあり、母が希望した「自然に逆らわない死」に向けて、できる限りのことをして、落ち着いて命に向き合うことができました。母はベッドで寝たきりとなり、食欲がなくなり、食べることができなくなり、水さえも飲めなくなりました。テレビも見なくなり、ただひたすら眠る生活に、命が旅立つ準備をしていることを痛感しました。私は母に話しかけ、体をさすり、薬を塗り、オムツを替える生活の中、ある日、主治医から余命1週間と診断がありました。覚悟はしていたものの、込み上げる気持ちを整理できずに、ただ呆然と立ち尽くしました。

その二日後の夕方から母の様子に更なる変化があり、私はその時がすぐ側までやってきていることを感じました。その夜、母は静かに人生の最期を迎えました。夫と私が見守る中で、穏やかな最期でした。

死への恐れと戸惑い、迷い、不安から始まった母の看取りでしたが、母は私たちに¨命とは何か¨を教えてくれました。きれいごとでは済まされないことも山のようにありましたが、かけがえのないこの経験は、これから先の私の人生に責任と覚悟を持って生きていく気持ちを育ててくれました。人として成長できたことを、私は今、母に感謝しています。

 

 

まとめ

「在宅看取り」の経験から多くのことを学ばれたということでした。本人の望む場所で最期を迎えることができたことは、何よりも本人にとって幸せだった、と思います。家族を「在宅で看取る」という事は、誰もが不安です。しかし、家族だけで介護するのではありません。医師や看護師をはじめ専門職が一緒に支援してくれます。その経験が家族一人一人の力となり、自分自身を成長させてくれます。

介護サービスに関するお問い合わせは、いなべ市地域包括支援センター 電話0594-86-7818までお願いします。

 

※インタビューの内容は趣旨を変えない程度に編集しています。

 

 

 

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