いなべFM第124回令和8年3月27日放送「訪問リハビリにおける作業療法士」について
いなべFM第124回令和8年3月27日放送「訪問リハビリにおける作業療法士」

訪問リハビリにおける作業療法士は、利用者が住み慣れた自宅で「その人らしい」日常生活を送るために、身体機能の維持や向上に加え、日常生活動作の訓練を通じて、生活の質を向上させる重要な役割を担っています。今回は、三重北医療センターいなべ総合病院作業療法士 中嶋絵美子さんへのインタビューです。
その人らしい生活を取り戻すことを大切にしたリハビリ

訪問リハビリで行う作業療法は、「その人らしい」生活を取り戻すことを大切にしたリハビリで、食事や家事、趣味、外出など、日常生活に欠かせない動作を通して、心と体の機能回復や生活の再構築を支援します。病院でのリハビリとは異なり、実際の生活の場であるご自宅に伺い、環境や生活習慣に合わせた関わりができることが訪問リハビリの大きな特徴です。
印象深いAさんのエピソードを紹介します。 Aさんは、脳梗塞の後遺症により半身に麻痺が残りました。発症前は家事全般を担っていましたが、片手で包丁を使う、鍋を持つといった動作がうまくできず、「もう料理は無理かもしれない」と不安を感じていました。そこで、訪問リハビリで調理訓練を行いました。調理器具を固定する工夫や、片手でも扱いやすい道具を使いながら、まずは、おかず一品から作り始めました。少しずつ成功体験を積み重ねることで、Aさんは「自分にもできる」という自信を取り戻し、今では一品ずつなら、おかずを作れるようになりました。調理をきっかけに、買い物に同行したり、洗濯物をたたんだりと、ほかの家事にも再び参加できるようになっています。
このように、できることに目を向け、言葉のかけ方や関わり方を工夫しながら、生活の中で役割や楽しみを感じられるように支援をしています。また、シルバーカーや手すり、自助具などの福祉用具を検討するときも、利用者の状態を考慮しながら選定の助言を行っています。訪問リハビリで行う作業療法は、できないことを補うだけでなく、「その人の生活」を一緒に作っていくリハビリです。これからも私たちは、利用者一人ひとりの暮らしに寄り添い、安心して自分らしく過ごせる毎日を支えていきたいと思います。
まとめ
作業療法士は、生活に必要な能力の向上を図り、自信を持って社会復帰できるよう支援しています。訪問リハビリにおける作業療法士は、「自宅で自分らしく暮らしたい」という利用者の思いを形にする重要な存在です。その人にとって意味のある動作を訓練し、少しずつできることが増えると、満足感や充実感を得ることにつながり、生活の質を向上させることができます。
*インタビューの内容は趣旨を変えない程度に編集しています
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