いなべFM第113回令和7年10月10日放送「オーバードーズ」について

ページ番号1015149  更新日 令和7年11月1日

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いなべFM第113回令和7年10月10日放送「オーバードーズ」

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くすりの過剰摂取のことをオーバードーズと言います。厚生労働省は、毎年10月17日から23日の一週間を「薬と健康の週間」として、薬を安全に使うための正しい使用・保管方法などの知識や、薬剤師が果たす役割について、一人でも多くの方に知っていただくための啓発期間としています。今回は、はった薬局 薬剤師 郷 幸代さんへのインタビューです。

 

 

 

 

 

 

くすりは正しく使ってこそ、くすりとなる!

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私は学校薬剤師として学校の環境衛生活動、くすり教育にも力を注いでいます。

今回は、最近、話題になっています一般用医薬品のオーバードーズ、いわゆる「くすりを過剰摂取すること」についてお話をさせていただきます。薬局、ドラッグストアで販売している医薬品には、服用方法が決まっています。また、医師が処方する薬も服用方法が決まっています。1日何回、1回に何錠服用するのか、いつ服用するかも、決まっています。残念なことに、一度に何錠も服用してしまう方があります。特に問題になるのが、かぜ薬、咳止め、鎮痛剤、睡眠薬などです。服用後、気持ちが高ぶったり、意識がなくなったり、最悪は死に至ることもあります。自分でやめようと思えども、やめられない状態になることもあります。過剰摂取におちいる方は、若い方が多いと言われています。最近はくすりが簡単に購入できます。購入に関してはいろいろ規制などがあるのですが、たくさんのドラッグストア、薬局もあり、またインターネットでも購入できます。手に入りやすくなったのも一因です。また、SNSが普及したことが背景にあるようです。

オーバードーズをしたことのある人は、全国的なアンケートで、高校生の60人に1人いると言われています。驚きの数です。その背景は、社会が生きづらくなっているからだと言われています。不安から逃れるため、過剰服薬してしまうようです。

過剰服薬をされる方は、実は「困った方ではなく まさに困っている方」なのです。周りの方が「おせっかい」をして、生きづらさから逃れるために楽しい時が過ごせるように配慮したり、心の問題が楽になるために専門家に結び付けることがとても大切です。もし、あなたの周りで、一人で悩んでいる方がいたら、「一人で悩まないで、そんなにがんばらなくていいよ!」と寄り添ってください。そして、話を最後まで聞いてくれる専門家につないでください。

専門家への紹介は、三重県には相談窓口があります。薬局、ドラッグストア、保健所などに相談ください。相談窓口を紹介してくれます。

眠気予防に飲むカフェインにも気を付けてください。大量に飲めば中毒を起こします。カフェインの入ったドリンクなどは、何本も服用しないでください。カフェインの大量摂取がオーバードーズのきっかけになった事例もあります。

私は担当する小学校で学校薬剤師として実験などを入れ込んで「くすりの正しい使い方」など話させていただいています。特に若い方々への「くすり教育」がとても大切だと考えています。いなべ市・東員町の小中学校では、6年生と中学生を対象に「くすりの正しい使い方教室」を各担当学校薬剤師が毎年行っています。「くすりは正しく使ってこそ、くすり」なのです。

 

 

 

まとめ

三重県では薬物乱用に関する相談を受け付けています。相談は秘密厳守です。個人情報が外部にもれることはありません。薬物問題にお悩みの方は、少しでも早く相談してみましょう。

<三重県内の薬物に関する相談窓口>

・県内保健所

最寄りの保健所:桑名保健所 TEL:0594-24-3623

・三重県こころの健康センター TEL:059-253-7826

・三重県警察安全相談電話 TEL:059-224-9110もしくは#9110

・少年相談110番 TEL:0120-41-7867

・ユース・メンタルサポートセンターMIE 代表TEL:059-235-2125

 

※インタビューの内容は本人が発言した内容のまま記載しています。

 

 

 

このページに関するお問い合わせ

福祉部 長寿福祉課 [いなべ市役所]
電話:0594-86-7819 ファクス:0594-86-7865
〒511-0498 三重県いなべ市北勢町阿下喜31番地