いなべFM第114回令和7年10月24日放送「お薬の飲み方」について

ページ番号1015204  更新日 令和7年12月3日

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いなべFM第114回令和7年10月24日放送「お薬の飲み方」

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病院やクリニックで処方された薬を、普段何気なく飲んでいませんか。薬の飲み方や飲むタイミングを間違えると、効果が薄れたり、副作用が出たりすることがあります。今回は、「お薬の飲み方」について、アイン薬局いなべ店 薬局長 薬剤師の伊藤優希さんにお話を伺いました。

薬を飲むタイミング

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食後に飲む薬をもらったから、薬を飲むために食欲がなくても無理して食べたり、食事がとれなかったから薬は飲めないと考え、薬を服用しなかったりした経験はありませんか? 三食決まった時間に食事をとり、そのタイミングで薬を飲むのがベストですが、体調や生活スタイルによっては、そのようにできない場合もあります。そんなときは、薬剤師に相談することで解決するかもしれません。

多くの薬が食後で処方されているのは、食事という習慣化しやすいタイミングにすることで飲み忘れを防ぐためです。適切な間隔をあけて注意事項を守れば、食事以外のタイミングで薬を服用できる場合もあります。

Aさんの事例を紹介します。Aさんは、薬が余ることが増えていました。詳しい話を聞くと、体調が悪く食事をとれないことがあり、食事をとれない時に薬を飲んでいいのかがわからず、薬を飲んでいなかったそうです。Aさんの薬は、食事の摂取に関わらず服用できる薬だったので、そのことを伝えました。その後、Aさんは薬を余すことなく継続して服用できるようになりました。

また、子どもの場合は、日中、保育園や学校に行っていると昼食後の薬を飲むことが難しいと思います。薬の種類にもよりますが、毎食後の薬を朝食後、帰宅後、寝る前で服用するように伝えることがあります。このように、生活スタイルに合ったタイミングで薬の服用を継続することにより、治療を効果的に進めることができます。

ただし、薬の中には指示された通りのタイミングで服用しなければならない薬もあります。例えば、骨粗しょう症で使用するミノドロン酸やリセドロン酸、 アレンドロン酸などの薬は、起床時の空腹の状態で服用しなければいけません。 食事中のミネラル成分により吸収が落ちてしまうためです。

薬には服用するタイミングを変えてもいい薬がある一方で、指示されたタイミングで服用しなければ、効果を十分に得られない薬もあるため、注意が必要です。食事の回数が少ない、食事の時間が不規則など、指示されたタイミングでは服用が難しいという場合は、自己判断をせずに、一度薬剤師に相談してください。薬の性質と生活スタイルに合わせた薬の飲み方を提案させていただきます。

かかりつけ薬剤師を持つこともおすすめです。かかりつけ薬剤師を持つことで、いつも同じ薬剤師が薬の説明をし、 服用している薬を一元的・継続的に管理するため、薬の相談がしやすくなります。

まとめ

超高齢社会に突入している日本では、高齢者の健康管理が大きな課題になっています。高齢者は様々な病気を抱えるケースが多く、薬の種類も多くなります。薬を一元的・継続的に把握し、薬の効果をきちんと発揮させたり、副作用の発生を未然に防いだりすることも薬剤師の重要な役割です。身近に相談できる「かかりつけ薬剤師」がいると安心です。いつもの薬局へ一度ご相談ください。

 

*インタビューの内容は趣旨を変えない程度に編集しています

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