いなべFM第110回令和7年8月22日放送「管理栄養士のミールラウンド」について

ページ番号1015092  更新日 令和7年9月26日

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いなべFM第110回令和7年8月22日放送「管理栄養士のミールラウンド」

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8月は栄養管理推進月間です。今回は特別養護老人ホーム パークレジデンス 管理栄養士の人見真由子さんへのインタビューです。

 

 

 

管理栄養士の大切な仕事 ミールラウンド

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皆さんは管理栄養士という仕事をご存じですか?以前、NHKのドラマで放送されたこともあり、最近は「知っているよ」と言ってもらえることが増えたような気がします。管理栄養士は病院や学校、食品会社など様々な場所で活躍しているます。今回は私が働いている高齢者施設での役割について紹介します。主となる仕事は、利用者に合わせた栄養ケアプランを作成し、食事の提供や栄養管理を実施することです。管理栄養士は、一人ひとりの栄養状況や食物アレルギーなどを把握して、ケアプランを決めていきます。体調や体重などが変化した際は、ケアプランを変更していく必要があるため、ミールラウンドを行います。ミールラウンドとは、日々の利用者の状態確認を行い、評価することであり、管理栄養士の最も大切な仕事です。

90代のAさんのエピソードを紹介します。Aさんは自分で食事を食べ、元気に過ごしていました。しかしある日、体調を崩し、何日も食事が喉を通らず点滴で栄養を補っていました。体調が落ち着いてからも、おかゆを吐き出すことがあり、食事量は少ないまま自室で過ごす時間が増える状況でした。施設職員、家族と何度も話し合いを行い、どうしたらAさんに食事を食べていただけるかを考えました。話し合いの中で、介護士から「プリンはスムーズに食べましたよ」、家族からは「粒々したものは家でも吐き出すことがあったから、苦手なのかもしれない」と意見が出たため、粒々感のないペースト食まで形態を下げることにしました。すると、口当たりがよく食べやすかったのか、いつもよりたくさん食べることができました。形態を工夫することで食事量が少しずつ増え、体力も徐々に戻り、現在は食事形態も軟飯食になって大好きなおまんじゅうも食べることができ、他の利用者や職員と話をしながら元気に過ごしています。

また、パークレジデンスで私が力を入れていることを紹介します。1つ目は行事食です。季節を感じにくい利用者のために、様々なイベントに合わせた行事食を提供しています。味ご飯やちらし寿司、お刺身が人気メニューです。2つ目はおやつレクリエーションです。おやつといえば甘い物を想像しますが、利用者から「お好み焼きが食べたい」とリクエストがあったら、ホットプレートを使って目の前で焼き、熱々の出来立てを提供します。特に職員自作の竹に見立てた台で行う流しそうめんは、パークレジデンスの恒例行事です。今年は「おにぎりが食べたい」とリクエストがあり、利用者に好きな具材を選んでもらうおにぎり屋さんを計画中です。利用者から「食べることが楽しみなの」とうれしい言葉をいただきます。おいしい食事を食べて、元気に過ごしていただきたいので、これからも利用者から「楽しみ」と言ってもらえる食事やおやつの提供を目指していきます。

 

 

まとめ

管理栄養士は、食を通して高齢者の健康を支える重要な役割を担っています。食べることは、生きる力となります。入所中の利用者や施設のスタッフと共に、楽しみのある生活を送っていただきたいと思います。

 

※インタビューの内容は趣旨を変えない程度に編集しています。

 

 

 

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