いなべFM第22回 令和3年12月10日：「福祉タクシー」

福祉タクシーは、車イスを利用する方や歩行が難しい方などにご利用いただくタクシーです。車いすのまま乗れるように、車いす用のリフトが整備されています。病院への通院のほか、買い物やお友達との旅行・観光などにも利用することができます。この福祉タクシーは「介護保険の対象外」ですので、どんな目的でも利用できるサービスです。一方、介護保険の対象となるタクシー（移送サービス）は、利用目的が通院等に限られています。今回は、福祉タクシーひまわり代表の日沖正夫さんへのインタビューです。

介護が必要な方の移動手段、福祉タクシー

福祉タクシーひまわりは介護保険の適用とならないタクシーです。しかし私の事業所は、介護が必要な方を対象としていますので普通自動車第2種免許と介護職員初任者研修資格を取得し、「福祉限定」というマークを車両の見えるところに貼っており、介護が必要な方のご希望する移動サービスの提供が可能です。福祉タクシーの仕事をしていてやりがいを感じるときは、寝たきりの方や体の大きな方が車いすへ移動する時、移乗の支援ができることです。移乗時のご家族の負担が減ることで、とても喜んでいただけています。

福祉タクシーをご利用のときには、複数のお客さんと契約をしていますので、お待ちいただくこともあります。また、お帰りの時間が少し遅れてしまう場合もありますので、その点についてはご理解いただきたいと思います。

まとめ

いなべ市には介護保険適用外のタクシーと介護保険適用のタクシー（移送サービス）の事業所が合わせて4か所あります。今回のインタビューの後にお聞きしたお話で、福祉タクシーは通院などの利用のほか、お買い物の代行やお薬を調剤薬局に取りに行ってもらうということも、お願いできるということでした。こういった代行での福祉タクシーの利用は、生きるために行う業務「役務の提供」として運輸局が認めているということです。ひとり暮らしで、歩行困難な方などには、とても助かる支援です。

『介護、福祉タクシー』や『介護保険タクシー』などと呼ばれているそれぞれの違いは、おおよそ次のとおりです。参考になさってください。

介護・福祉タクシー、介護保険タクシー一覧表

項目＼区分	介護保険適用のタクシー（移送サービス）	介護タクシー・福祉タクシー （どちらも同じもの）
対象者・ 利用目的	要介護1以上の方で訪問介護サービスの利用者	利用対象者・利用目的を問わない
利用料金の負担	介護保険の適用あり （一部負担）	介護保険の適用なし （全額自己負担）
特徴	・医療機関等へ通院送迎し、乗降の介助などを行います（事業所は介護保険の指定を受けています） ・ケアマネジャーが手配します	・体が不自由な方のサポートができる車両で移送します ・利用者が直接依頼できます