いなべFM第15回 令和3年8月27日:介護サービス「グループホーム」
グループホームといわれている介護サービスの正式名称は、認知症対応型共同生活介護といいます。認知症と診断されている方が、専門スタッフの援助を受けながら共同で生活をする小規模な介護施設のことです。いなべ市にはこのような施設が4か所あります。今回は、いなべ市員弁町内にあるグループホームかりんの家 管理者の稲葉浩味(いなばひろみ)さんにインタビューをしました。
目標は、「やっぱりここが落ち着くところ」
グループホームは、要支援2以上の介護認定を受けて、医師より認知症の診断を受けられた方が入居できます。かりんの家は、現在3ユニット27名の家人さんが生活していただいています。家人さんというのは、今私たちが呼んでいる利用者さんの呼び名を家人さんと呼ばせていただいています。理念を「笑顔は命のお薬です」と掲げ、最期までその姿勢を大切にするケアを心掛けています。かりんの家での目標として、「やっぱりこの場所が落ち着くところ」という事を掲げています。そう言っていただけるように、優しさと温もりをもって、人生の大先輩でもある家人さんのこれまで生きてきた道を各々理解し、一緒に生活をしていきます。今年で、かりんの家も10周年を迎えさせてもらいました。家人さんには、寄り添い、毎日笑いの絶えない家づくりをこれからも続けていきたいと思っています。
かりんの家では、看取りもさせていただいています。この10年間で10人くらいの方の看取りをさせてもらいました。男性家人さんの家族さんが看取りを選ばれて、半年後穏やかな最期を迎えられて永眠されました。看取りは、かなりの労力を使いますが、その人らしく、心身共に最期まで穏やかに過ごしてもらえるよう、何をしたら良いか、スタッフ全員で考えて、スタッフが一つになって看取りに向き合いました。永眠後、家族の方より「ここで看取りをさせてもらって良かった」と言っていただいたときは、本当に涙が止まりませんでした。穏やかな最期だったという安堵とやり切った感で涙が出たのだと思います。終末をどこで迎えるか、選択肢はいろいろありますし、難しい決断だと思います。そのお手伝いができることに私たちは感謝し、それまでの日々を一緒に明るく過ごしてケアをしていきたいと思います。
まとめ
このグループホームでは今までに10名の方の看取りをされた、というお話がありました。往診の医師の協力も得て、最期まで生活の場で穏やかな最期を迎える、慣れ親しんだ環境の中で最期を迎えることができるそんな場所でもあります。グループホームの入居についてお聞きになりたい場合は、いなべ市地域包括支援センターや担当のケアマネジャーさんへお問い合わせください。
※インタビューの内容は趣旨を変えない程度に編集しています。
このページに関するお問い合わせ
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