いなべFM第12回放送 令和3年6月25日:「薬剤師の役割」
何年か前までは、お薬は病院や診療所内で診察後にもらって帰るという流れでしたが、今では、病院や診療所外の調剤薬局に、処方箋を出してお薬をもらうということが主流になりました。今回は、ほくせい調剤薬局の薬剤師佐藤宏樹さんに、薬剤師の役割についてお話を伺いました。
薬剤師のサポート
薬剤師は、処方箋による調剤、薬の説明、正しい飲み方や使い方の指導、薬の飲み合わせのチェックなどを行っています。また、お薬の飲み忘れにより自宅に余っている薬の残薬調整のほか、一般用薬品を販売する際には、お客様の症状に合った薬の紹介や、症状の度合いによって、専門医への受診を勧めるサポートもしています。さらに、漢方薬や健康食品・サプリメントの選び方、在宅介護の支援、禁煙サポート、ドーピングの可否に関わる相談など、専門知識で対応している薬局薬剤師もいます。
残薬について
残薬とは病院からもらい、飲み忘れなどさまざまな理由により、ご自宅に余ってしまっている薬のことを言い、薬の適正使用や医療費の観点から社会問題の一つとなっています。ご自宅に残薬があると、飲み間違いや誤飲の原因となることがあるため、私たち薬剤師は、残薬を減らすための取り組みを行っています。
薬局に残薬を持参しご相談いただくと、残薬数を把握し、お薬の量の調整を薬剤師から医師に提案し、新たな薬の処方を控えることで、お薬代を抑えることも可能です。また、どうして残薬が発生したかを確認し、患者様の生活習慣に合ったタイミングでの内服への変更なども医師に提案します。ご自宅にお薬が余っている方は、薬剤師に気兼ねなくご相談ください。
かかりつけ薬局・かかりつけ薬剤師について
今日は残薬を中心にお話をしましたが、お薬に関する相談がいつでも気軽にでき、管理を安心して任せられる、かかりつけ薬局、かかりつけ薬剤師をぜひ見つけてください。かかりつけ薬局をもつことで、複数の医療機関を受診していても、薬の重複や、注意する薬の飲み合わせのチェックなどを安心して受けられます。また、その際には、是非お薬手帳を持参ください。
お薬に関して知りたいことや疑問がありましたら、遠慮なく薬剤師におたずねください。
まとめ
お話にありましたお薬手帳は、薬の重複や注意する薬の飲み合わせのチェックのほかに、普段どのような薬を飲んでいるかがわかるため、災害時や旅行の際にかかりつけ医ではない所を受診した時にも役立ちます。
たくさんの種類の薬が処方されていて飲み忘れがある方は、薬の一包化についても相談にのってもらえます。是非、かかりつけ薬局を見つけて、お薬のことは薬剤師の方にご相談頂くとよいと思います。
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