いなべFM第6回放送:「訪問診療」

ページ番号1010717  更新日 令和3年6月2日

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第6回放送 令和3年3月26日:「訪問診療」について

二人の写真

いなべ市には、約3年半前に24時間対応の訪問診療を専門に行う「どんぐり診療所」が開設されました。
今回は、ご自宅や施設に定期的に出向いて診療を行う訪問診療についてどんぐり診療所の平山医師にお話を伺いました。

訪問診療の対応について

平山先生
(平山 将司 医師)

訪問診療というのは、医師が、主に病院や医療機関に通えない患者さんのお家へうかがって、診療を行うことです。訪問診療の患者さんには容態が落ち着いている方が多いですが、中には末期がんやパーキンソン病などの神経難病といった進行性の病気の患者さんもみえます。特にがんの方は、辛い症状があることが多いので、薬などを使いながら、楽に過ごしてもらえるように治療をさせていただいております。患者さんの家には、月2回くらい訪問診療だけでなく、夜間や休日に調子が悪くなった場合は、その都度往診を行っています。3年半前に私が開業したときは、医師は私1人でしたがその後2人の医師が加わり、今は3人体制で訪問診療を行っています。

訪問診療のやりがい

いなべ市は、病院までの距離が遠い方が多いです。特に寝たきりの患者さんの場合は、介護タクシーといった特殊な車の手配や、病院での待ち時間をなど、同伴する家族もを含め、体調面や時間の面でも労力がかかります。

また、夜中に腹痛や胸が苦しいということになれば、救急車を呼んで病院へ行くことが多いと思いますが、救急車で運ばれると、全く知らない病院に行くこともあり、知らない医師や看護師さんに対応してもらうことも出てきます。すると、お互い知らない者同士で検査や治療に時間がかかったり、ストレスになることもあります。そんな時に、訪問診療を利用していれば、よく知っている医師が往診に行くことでスムーズに治療に繋げることができることや、家でそのまま上手く治せることもあります。このように、私たち訪問診療所が支援にあたることで、患者さんや家族だけでなく、病院の先生たちの負担も減るという効果にやり甲斐を感じています。

地域の皆さまに向けて

まずは、地域の皆さまには、「訪問診療」という言葉を知っておいていただきたいと思っています。在宅での療養となると、患者さんだけでなく、介護をするご家族の存在が重要となります。患者さんの病状や症状などによっても、ご家族の負担感は異なり、介護はやってみないとわからないということがほとんどです。そんな時に、訪問診療の利用を考えていただけたらと思いますし、それでも難しい場合は、病院や老人ホームなど他にも選択肢があるので、一緒に考えていきたいと思います。

まとめ

守山さん
(長寿福祉課 守山)

ご自宅や施設へ医師に来てもらい診療を受けることで、生活環境や家族の状況を含め、患者さんの様子がよくわかります。訪問診療では、診療を通じて本人の願いや家族の思いを把握し、本人の病状を踏まえた療養生活の相談にも乗っていただけます。また、患者さんの適切な状態把握のために、他機関の医療や介護サービスのスタッフとも情報交換を行い、在宅での療養生活をご支援いただいています。

このページに関するお問い合わせ

福祉部 長寿福祉課 [いなべ市役所]
電話:0594-86-7819 ファクス:0594-86-7865
〒511-0498 三重県いなべ市北勢町阿下喜31番地