いなべFM第19回 令和3年10月22日:「認知症カフェ」~家族の方も一緒に参加できます~

ページ番号1011240  更新日 令和3年11月2日

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対談

認知症の方は、自分が認知症だと気づくと、外出する気力を失ってしまうことがあります。また、ご家族の方も「周囲に迷惑をかけてしまう」と、認知症の方を伴っての外出を控える方もみえます。認知症カフェは認知症の方だけでなく、その家族の方も一緒に、地域の情報を交換したり専門家に相談できる場所です。いなべ市内でもこの認知症カフェをしているところが、いくつかあります。その中で今回は「おれん家(ぢ)カフェ」について、認知症予防ボランティア「かのん」代表の林 淑乃(よしの)さんにインタビューしました。

笑顔があふれる場「おれん家゛カフェ」

林さん
(林 淑乃さん)

私たち認知症予防ボランティア「かのん」では、(1)楽しさと優しさと笑顔が溢れる場、(2)家族支援の場、(3)認知症の人や家族、誰もが気軽に立ち寄れる場、(4)認知症の人が豊かに生きる姿を多くの人達が知る場、この4つの場を目的としています。認知症の人や家族の孤立感を防ぎ、出来る限り住み慣れた地域の良い環境で、自分らしく暮らし続けることができる地域福祉活動として平成28年度から認知症カフェ「おれん家゛カフェ」を始めました。「おれん家゛カフェ」は、毎月第3日曜日10時から12時まで開催しています。まずは、楽しい場として、豊富なアクティビティプログラムにより、本人自身が自分の役割りや仲間と共に歩んでいける内容を計画、展開しています。また、家族の方は、当事者本人と楽しむことができ、顔馴染みのスタッフへの相談や情報交換が行いやすくなっています。

すでに、認知症だったご主人が他界された後も、引き続き「おれん家゛カフェ」に通っていただいている方もみえます。年1回のおでかけツアーのときに、一緒に参加して他の認知症軽度の方の介助をしていただけるので、とても助かっています。「こうやってみなさんと交流ができてお友達も増えたのは、認知症の夫であるお父さんのおかげ」と涙を流される奥様のお言葉が、すごく印象に残っています。家族の笑顔というのは、認知症の方にとっての大きな安心に繋がると思います。今年3月には、いなべ市認知症の人と家族の会「悠(ゆう)」を立ち上げ、家族支援プログラムを実施しています。家族の方には、介護の負担とともに、最も大切な人の症状の進行に向き合う辛さとか悲しさがあります。家族の会は、そのどうしようもない心の悲しさを支え合う場、わかっているけど、それができない辛さを共有すること、認知症の人と家族を孤立させない支援として、認知症の人と家族にとって一人じゃないと思える「おれん家゛カフェ」であり続けたいと思っています。

介護する人に余裕がなければ、決していい介護はできません。介護者をどう支えるかがとても大切です。カフェでの楽しみと悩みと学びの中で、人の輪が広がっていく地域社会を目指したいと思います。

まとめ

カフェイラスト

認知症のことで一人で悩むことなく、気軽にだれもが立ち寄れる場所「認知症カフェ」がいなべ市にもあるということを知っていただきたいと思います。毎月開催される「おれん家゛カフェ」についての詳細は、広報誌リンク、暮らしの情報に掲載されています。

※インタビューの内容は趣旨を変えない程度に編集しています。

このページに関するお問い合わせ

福祉部 長寿福祉課 [いなべ市役所]
電話:0594-86-7819 ファクス:0594-86-7865
〒511-0498 三重県いなべ市北勢町阿下喜31番地