いなべFM第66回 令和5年10月27日 「薬剤師訪問」

ページ番号1013433  更新日 令和5年10月31日

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10月は「薬と健康の強化月間」です。今回は、薬剤師の訪問についてパンプキン薬局 薬局長 田中大喜さんへのインタビューです。

薬で困っている人をなくしたい!

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田中大喜さん

「薬で困っている人をなくしたい」を目標に16年間いなべ市で薬局を運営しています。

10年ほど前に「医療用麻薬をもらうためだけに、阿下喜から四日市の薬局まで薬を取りに行っている。」「薬の配達をしてくれる薬局が近くにない。」という相談を受け、自宅で末期がん療養中の患者さんへ薬剤師の在宅訪問を開始しました。当時は、訪問サービスに対応する薬局や、麻薬の処方に速やかに対応できる薬局は、いなべエリアには殆どありませんでした。この10年ほどで徐々に対応可能な薬局は増加し、片道30分以上かけて、遠くの患者さんの自宅へ訪問するようなことは、無くなってきました。薬剤師の訪問サービスを利用すれば、自宅で待っているだけで、確実に薬が届きます。入手困難な薬をあちこちの薬局に探し回るというようなことは、無くなります。また、雨の日に重い栄養剤の箱を運ぶような苦労もなくなります。薬剤師の在宅訪問は、薬の配達だけではありません。自宅で薬剤師が直接患者さんとお話することで、(1)薬に対する不安が無くなって、安心して薬が服用できるようになる。(2)家に溜まってしまった残薬を整理してもらえる。(3)飲みにくい薬を薬剤師が医師と相談して、飲みやすい薬に変更してもらえる。(4)薬だけではなく、様々な苦労や不安がある自宅での療養生活の中で、薬に関しては心配する必要がなくなるなどのメリットがあります。

先日、私が在宅訪問していた患者さんが大きな病院で入院して、治療することになりました。

数週間の治療を終え無事に退院することになったのですが、入院中に薬の中止や変更が沢山あり、入院前とは薬の内容が大きく変わっていました。病院へ迎えに行って、薬を受け取った息子さんは、「今晩からどの薬を飲んだらよいのだろう?」と、とても混乱されました。

困り果てた息子さんは「田中さん、助けて」と薬局へ駆け込んでこられました。

私は、その日の夜から服用できるように、病院で渡された薬をお薬カレンダーへ整理してお届けして、とても喜んでもらえました。

薬剤師の在宅訪問は医師が往診している患者さんだけでなく、医師が往診していない場合でも、患者さん1人では通院できない場合、医師の指示があれば、薬剤師は訪問できます。薬について困っている方は、まずは気軽に薬剤師へご相談ください。

まとめ

薬剤師による在宅訪問は、薬剤師が患者さんの自宅や入居施設に薬を届け服用方法などの説明をするというものです。薬を届けるときには、服用状況や薬の効果、副作用の有無を確認して、医師・ケアマネジャーに報告することで、より安心で質の高い在宅療養を過ごせるようにサポートしてくれています。

※インタビューの内容は趣旨を変えない程度に編集しています。

このページに関するお問い合わせ

福祉部 長寿福祉課 [いなべ市役所]
電話:0594-86-7819 ファクス:0594-86-7865
〒511-0498 三重県いなべ市北勢町阿下喜31番地