いなべFM第48回 令和5年1月27日 「終活」

ページ番号1012667  更新日 令和5年2月3日

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司法書士、終活アドバイザーの資格をお持ちの東員町福泉寺住職、佐藤隆明さんへのインタビューです。

何をなくしていくかより、何を残していくかが重要!

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佐藤隆明さん

「終活」とは、終わりの活動と表すように、人生の終わりのための活動と理解されている方が多いと思います。辞書によれば、「人間が自らの死を意識して、人生の最期を迎えるための様々な準備や、そこに向けた人生の総括を意味する言葉」とあります。「終活」をされる方の目的は、家族に迷惑をかけないためという方が多いようです。

「終活」として行う活動は、葬儀・墓の準備、治療・介護の方針決定(延命治療等)、生前整理(断捨離)、遺言、エンディングノートの作成などがあります。エンディングノートとは「高齢者が人生の終末期に迎える死に備えて自身の希望を書き留めておくノート」です。自分が死亡したときや、判断力・意思疎通能力の喪失を伴う病気にかかった時に、希望する内容を記したり、存命中や死後の家族の負担を減らすことを目的としています。本屋さんに行けばたくさん種類があります。一般的な内容は、延命措置や介護が必要になった時のことや病歴、財産に関すること(例えば預貯金の場所、不動産 保険 デジタル遺産 大切なものの保管場所等)、葬儀や墓に関すること、人間関係(家系図、友人の連絡先等)等です。 こういったものがあると家族の方にとっては助かるので、それだけでも意味はあります。ただ、それだけだと少し足りないのでは?と私は思います。できれば「自分史」を書き込んでいただくとよいと思います。 「自分史」を書くことは、自分の人生を振り返る機会であり、これからどう生きていくかを考えるきっかけにもなります。亡くなった方がどのように生きてこられたかを知れるということは、遺された家族にとって特別な財産です。どうしても「終活」というと、墓じまい、断捨離、迷惑をかけないといった、「なくしていく」というイメージがあるような気がします。しかし「何をなくしていくかより、何を残していくか」が重要です。そういう意味では法事などの仏事も終活の一つです。亡くなった人がどう生きたかを振り返り、自分がどう育てられたかを確認していくことにつながるからです。

「終活」とは死んだ後のことではなく、今まで自分がどう生きてきたかを確認し、「今後どのように生きていくか」、「何を残していくか」を考える活動だと私は思います。

ぜひ自分のこれからのために「終活」をおこなっていただければと思います

まとめ

エンディングノートは「終活の設計図」とも言われます。まずはざっくりと書けるところから書く、そして家族に話し伝えることで、お互いの気持ちや価値観を理解し合うことが重要だと思います。エンディングノートは長寿福祉課で配布しています。ご希望の方はいなべ市役所 長寿福祉課窓口までお越しください。

※インタビューの内容は趣旨を変えない程度に編集しています。

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