いなべFM第64回 令和5年9月22日 「認知症地域支援推進員」

ページ番号1013360  更新日 令和5年10月10日

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認知症地域支援員は、2018年からすべての市町村に配置され、各市町村が進めている認知症施策の推進役として活動しています。東員町 認知症地域支援推進員 看護師 宮崎和枝さんへのインタビューです。

2か月毎に、第3木曜日は「まめまちカフェ」開催!

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(宮崎和枝さん)

認知症は誰もがなる可能性のある身近な病気です。認知症になっても、できる限り住み慣れた地域で安心して暮らし続けることができるように、認知症に関する普及活動をそれぞれの地域で行っています。地域の人が認知症に関する正しい知識と正しい理解を深めて、地域共生社会を作っていくことは大切なことです。

東員町では、「認知症相談会」「認知症サポーター養成講座」の他、「まめまちカフェ」を認知症当事者とその家族、認知症サポーターや地域住民の人が集まって、2か月に一度、第3木曜日に開催しています。「まめまちカフェ」では、5人が一つのグループになって、「回想法」を取り入れています。「回想法」は昔の思い出を振り返って、楽しく会話をしたり、グループの仲間と話題を分かち合うことで、自分の存在感や達成感、満足感を感じることができます。「回想法」を取り入れてから、半年ぐらい経って、認知症の奥様を連れてこられたご主人がいらっしゃいました。ご主人と一緒にグループに入って、「回想法」で小学校時代の遊びについて話をしていました。奥様はだんだんと会話に入っていき、表情も明るくなって、言葉も多くなり、周りの方とお話しするようになりました。帰るときにはとても明るい表情になっていかれたことを、今でも忘れません。奥様はそれから毎回「まめまちカフェ」にご主人と参加してくれています。先日のことですが、そのご主人が嬉しそうに「妻が私の名前を、この参加者名簿に、初めて書いてくれました。とてもうれしかったです」と話されました。その時私は、奥様の表情が明るくなったことに気づき、気持ちが熱くなりました。認知症になっても、自分のできることを活かし、生きがいを持って生活することや、周りの人が励まし、自分の存在感を認めてくれることは、認知症の人の気持ちが穏やかになること、そしてその家族にも安心感を与えています。認知症になったら何もできなくなるわけではありません。地域住民の人も認知症を正しく理解して、その人のできることを地域でサポートすることが大切です。そのことがその人らしく住み慣れた地域でずっと暮らしていけることだと思います。

認知症の人、その家族、地域住民、認知症サポーターの方たちと、同じ社会を作っていくことが、地域共生社会ではないでしょうか。

まとめ

いなべ市でも認知症カフェは実施されています。是非お気軽に参加いただけたらと思います。

認知症カフェについてのいなべ市の方のお問い合わせは、いなべ市役所長寿福祉課86-7819までお願いします。 ※インタビューの内容は趣旨を変えない程度に編集しています。

このページに関するお問い合わせ

福祉部 長寿福祉課 [いなべ市役所]
電話:0594-86-7819 ファクス:0594-86-7865
〒511-0498 三重県いなべ市北勢町阿下喜31番地