ふるさと納税返礼品提供事業者インタビュー vol.4 長野木工

ページ番号1009210  更新日 令和2年4月6日

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vol.4 長野木工

長野木工さんの作品

障子一面に映る模様の数々。
よく見てみると、模様の一つ一つが木のパーツが組み合わさってできていることがわかります。

長野木工の作品

これは組子という技術で作られたもの。
そして、この大作を制作したのは、いなべ市藤原町の建具職人である長野政次さん。
建具屋「長野木工」の代表で、県の建具協同組合の理事長や全国建具連合組合の理事なども務めています。
長野さんは、障子やドアといった建具を制作する傍ら、組子による作品制作にも力を入れ、数多くの作品を生み出しています。

長野さんの作業風景

木材を活用した繊細な技術「組子」

組子とは、木材を機械で細かく切り、それを手作業で一つ一つ組み合わせる技術のこと。
組み合わせの方法によって、麻の葉や三組手などさまざまな模様を作ることができます。
長野さんの組子技術は、2016年にものづくりの分野で優れた技術を持つ職人や技能者を表彰する「現代の名工」を受賞するほど。
過去には、三重テラスに展示されている組子の天井照明の監修も手がけたことがあるそうです。

 

長野さんの木工作品

「組子の技術は、高度なので建具屋のなかでもできる人が限られているんです。組子を使って作品を制作するときは、のりやクギは一切使いません。パーツをはめ込む場所や力加減も計算・調節しながら、全て自分の手で組み立てていくんです。材料には、いなべのヒノキや屋久杉を主に使いますが、ときには1万本に一本しかでないクロガキという材木を使用することもあります」

長野さんの写真

長野さんがこの世界を目指そうと決めたのは、中学生のとき。
学校を卒業したあと、大安町にある職人の家に弟子入りし、約10年もの間住み込みで技術を磨く修行の日々を重ねました。

その後、藤原町で長野木工を開業した長野さん。
開業して42年がたった現在も、現役の職人として作品を制作し続けています。
ときには、講師として学校に出向き、教室を開催するなど、若い世代への技術の普及にも尽力しています。

未来に語り継ぎたい技術

いなべ市のふるさと納税では、長野さんが制作したティッシュケース、コースターやお盆が返礼品として提供されており、材料によってさまざまな木目や色合いを楽しむことができるのが特徴です。
市がふるさと納税を開始した当初から、この制度に参加しているという長野さんに、ふるさと納税に対する思いを伺いました。

「商工会からの案内がきっかけで、ふるさと納税に参加しています。この制度には、私が持っている技術を後世に伝えていくために、参加しています。以前九州の方が私の作品を返礼品に選んでくださって、それをいなべ市にいる両親にプレゼントしたというエピソードを聞いたことがあり、私も嬉しい気持ちになりました。木工作品作り自体が消えゆく産業なので、未来に残すことが難しいものではありますが、少しでも多くの人に技術を理解してもらえるように、最高の作品を作り、プレゼントしたいと思っています」

全国に誇るいなべの名工が制作した返礼品。ぜひ一度手に取ってみてはいかがでしょうか。

長野木工の返礼品ティッシュケース

長野木工の返礼品木工のコースター

長野木工の返礼品お盆

【撮影場所】
長野木工(三重県いなべ市藤原町市場267-3)
電話:0594-46-4067

【撮影ご協力】
長野木工 長野 政次 さん

【インタビュー及び撮影】
いなべ市役所企画部政策課

このページに関するお問い合わせ

農林商工部 商工観光課 [いなべ市役所]
電話:0594-86-7833 ファクス:0594-86-7869
〒511-0498 三重県いなべ市北勢町阿下喜31番地