いなべFM第40回 令和4年9月23日 「認知症の人と家族の会」

ページ番号1012415  更新日 令和4年10月7日

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9月はアルツハイマー月間です。認知症予防ボランティア かのん 寺本 尚美さんへのインタビューです。

認知症の方にとって大きな安心は、家族の笑顔

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私たちが活動している認知症の人と家族の会は、(1)同じ悩みをもつ人たちが、話し合うことで、介護負担の軽減を図る。(2)介護の知識不足による、認知症本人とその家族の感情の行き違いや葛藤を防ぎ、安定した日常生活が営めるよう支援することを目的に、介護をしている家族の方々が互いに気軽に相談できる交流の場となるように働きかけ、認知症の家族のネットワーク化をめざしています。

高齢者2人暮らしで認知症の夫の介護されているAさんのお話です。Aさんは認知症の人と家族の会の交流の場に参加するまでは、夫の介護について独りで悩み「夫を介護施設に預けることは世間体がよくないのでは」との不安から夫の認知症のことや、Aさんの認知症介護の悩みを周囲に隠されていました。そんなAさんが、「認知症カフェ」への参加をきっかけに、同じように認知症の家族を介護している人たちと出会い、いろいろな方のお話を聞いているうちに、「悩んでいるのは自分だけじゃないんだ。」ということに気づかれたそうです。そして、認知症の人と家族の会に夫と二人で参加された時、夫が、他の参加者や支援者の方たちと楽しそうに話をしている姿を見て、「お父さんってこんなに話をする人だったんだ。」と驚かれたようです。また、Aさんは80歳を超えてから、介護技術を勉強され、起き上がりの方法やおむつの変え方など夫の介護状態の変容に対応されました。Aさんは、「何より一番変わったことは、私自身が、お父さんに対してやさしい気持ちで接することができるようになったこと。」と話してくださいました。夫は今年の春に永眠されましたが、Aさんは、介護経験を振り返り、「介護への不安や辛さを隠さず、一緒になって考えてくれる認知症の人と家族の会に出会えて本当によかった。」と話してくださいました。

いつ自分の大切な家族が認知症になるかは分かりません。認知症の人と家族の会はどうしようもない心の悲しさを支えあう場です。「認知症になっても、住み慣れた地域で安心して暮らせるための心の拠り所」として活動していることを、今、実際に介護で悩んでいる方はもちろん、若い世代の方々にも知っていただければと思います。

まとめ

快生教学会では令和3年3月に「認知症の人と家族の会 悠」を設立されました。「悠」という言葉には、「ゆったりとおおらかな心をもって人を受け入れ、安心させてあげられる。」という意味があります。「ひとりで悩まず、気軽にふらっと立ち寄って認知症のことを皆さんとお話する。」場所ですので、お気軽に参加してください。また、認知症に関する相談も受付けています。どうぞお気軽にお問い合わせください。

認知症の人と家族の会や認知症カフェに関するお問い合わせは、快生教学会 電話番号0594-37-7062まで

※インタビューの内容は趣旨を変えない程度に編集しています。

このページに関するお問い合わせ

福祉部 長寿福祉課 [いなべ市役所]
電話:0594-86-7819 ファクス:0594-86-7865
〒511-0498 三重県いなべ市北勢町阿下喜31番地