いなべFM第34回 令和4年6月24日「訪問口腔ケア」について

ページ番号1012225  更新日 令和4年6月30日

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6月4日から10日は「歯の寿命を延ばし、健康の保持増進につなげること」を目的とした「歯と口の健康週間」です。今回は、お体が不自由で歯科通院が困難な方のための「訪問口腔ケア」について訪問歯科衛生士 金海京子さんへのインタビューです。

お口は体の健康の入口です!!

金海さん写真
(金海京子さん)

私は20年ほど前より訪問口腔ケアを行っています。歯科衛生士が行う口腔ケアは、まず歯や歯ぐきの状態、舌の動き、口蓋の様子や動き、喉の奥や呼吸の状態などを観察します。寝たきりの方の誤嚥性肺炎予防として、舌を出す訓練や唾液を出すための訓練などの摂食嚥下リハビリを必ず取り入れています。

私がこの仕事を始めたばかりの頃、口の中や舌表面、喉の入り口まで汚れ、毎日発熱もあり、誤嚥性の肺炎が疑われた方に、毎週1回の訪問口腔ケアを行いました。口腔ケアにより口の中はきれいになり、次第に身体の状態も安定され、発熱もなくなりました。訪問開始時の年齢は70代後半の方でしたが旅立たれるまでの10年の間、ずっと訪問させていただきました。ご家族から長生きできたことは、私が来てくれたお陰だという言葉をいただいた時には、この仕事をしてよかったなと思ったものでした。

また入院中の患者さんのご家族から「口が臭う」ので診て欲しいと訪問の依頼があり、歯科医師と共に病院へ伺い、口腔ケアの後ご本人が「水が飲みたい」と言われたため、水道の水を一口飲んで頂きました。すると「おいしい水やな、どこの水や?」と言われ口腔ケアにより、ただの水がこれほどまでに味が違うものになるのか、と私の方が驚かせられました。お口の中をしっかり磨いて清潔にすることで、美味しく飲食できるだけでなく、舌やお口の刺激に繋がることで肺炎などの疾病予防にもつながります。介護されているご家族の方は、「毎日1回はお口の中をしっかり磨いてあげていただければ。」と思います。

まとめ

「訪問口腔ケア」のご利用は医療保険や介護保険が適応されます。歯科医師の診療のもとに、歯科衛生士が計画的に訪問します。口腔ケアを行うことで、声がしっかりでるようになり、コミュニケーション機能が回復し、日常生活の活力につながります。健康で元気に楽しく生活するために、お口の健康を保つことは大切なことですので日々清潔を心掛けていただきたいと思います。

訪問口腔ケアについてのお問い合わせは、担当のケアマネージャーさんや、地域包括支援センター電話0594-86-7818までお問い合わせください。

※インタビューの内容は趣旨を変えない程度に編集しています。

このページに関するお問い合わせ

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電話:0594-86-7819 ファクス:0594-86-7865
〒511-0498 三重県いなべ市北勢町阿下喜31番地