いなべFM第31回 令和4年5月13日:「ケアマネジャー」

ページ番号1012145  更新日 令和4年5月20日

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今回はケアマネジャーについてのお話です。ケアマネジャーは、その方の望む生活を応援する支援体制作りのための身近な相談役の方です。

いなべ市居宅介護支援事業所「ゆかり」ケアマネジャーの川内弘子さんへのインタビューです。

身近な相談役ケアマネジャー

川内さん写真
(川内弘子さん)

介護保険は2000年に設立され、設立当初は「ケアマネジャー」という業種が世間に浸透しておらず、お医者さんに「ケアマネジャーの仕事上、必要なので診察に立ち会わせてください。」とお願いしても「駄目ですよ」と言われたりしました。幸い現在は、お医者さんのほうから「ケアマネジャーさんと一緒にお話していきましょう。」と言ってくださり、時代の流れを感じます。医療や介護を取り巻く環境は、時代とともに変容しましたが、ずっと変わらないものがあります。「信頼」や「絆」というものだと思います。私の担当した方のお話をします。Aさんは当時80代の男性の方でした。Aさんは、ご自分の部屋で、家族の干渉を断りひとりで好きなように過ごしてみえました。当然ながら身の回りも生活も汚れ放題でした。ケアマネジャーの訪問にも、「お前さん、なんや?」という言葉が最初の言葉でした。その後、何度かご自宅に訪問したある時、お顔見たらAさんの鼻毛がものすごく伸びているのに気がつき、私は思わず「それだけは切ったほうがいいと思う。」と言葉をかけ、切らせてもらいました。その後、訪問した時、Aさんが以前から拒否していたデイサービスの勧めに応じてくれたのです。そして初回のデイサービス利用の時に、様子を見に行きました。Aさんは笑みを浮かべて、私の顔を見た第一声が「わしな、自分で鼻毛切ってきたぞ、どうや、紳士に見えるか?」という言葉でした。その時、一つの出来事によって、ご本人とケアマネジャーとの心が通じた、「絆」が生まれたと感じました。

人と人との心の繋がりは、地域の方と、近隣の方との関係にも重要だと思います。ご存知のように、今後ますます高齢化は進行し、おひとり住まいの方、高齢ご夫婦の方、ひきこもりのお子さんとお暮らしの方、そういった方々の今後の生活には、地域のご近所さんの力が必要となります。民生委員の方も一生懸命関わっていただいており、ケアマネジャーとして本当に心強い地域資源だと、日々感じています。地域の皆さん、ちょっとおせっかいかなと思われてもよろしいですので、心配だなと思われる方に、関わっていただけたらと思います。

まとめ

介護保健サービスの利用は、まず担当のケアマネジャーさんを決めるということから始まります。 要介護認定の結果通知には、ケアマネジャーが所属する居宅介護支援事業所の一覧が同封されていますし、通院や入院中の方は、病院の医療相談室でも相談対応が可能です。詳しいことをお尋ねになりたい場合は、地域包括支援センター(電話:0594-86-7818)へご相談ください。

※インタビューの内容は趣旨を変えない程度に編集しています。

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電話:0594-86-7819 ファクス:0594-86-7865
〒511-0498 三重県いなべ市北勢町阿下喜31番地