いなべFM第50回 令和5年2月24日 「地域包括支援センター」

ページ番号1012706  更新日 令和5年3月1日

印刷 大きな文字で印刷

写真

地域包括支援センターは、介護・医療・保健・福祉などの側面から高齢者を支える「総合相談窓口」です。いなべ市地域包括支援センター センター長の稲垣麻矢さんにインタビューしました。

ふくし総合相談窓口

写真
稲垣麻矢さん

ふだん地域の皆さんから「便利な制度や仕組みがあったとしても、どのように活用したらよいのか分かりにくい」「相談機関もたくさんあり、どこで何を聞けばよいのか迷う」という声をいただきます。 そういう声を丸ごと受け止めるために、いなべ市役所内にはいなべ市社会福祉協議会職員による「ふくし総合相談窓口」があります。この「ふくし総合相談窓口」のひとつとして地域包括支援センターがあり、「介護・福祉・健康・医療など」さまざまな面から総合的にサポートを行う相談窓口として活動しています。

私は地域包括支援センターの職務に就き15年ほど経ちます。その中で心に残るAさんのお話をします。 Aさんは、病気により全身の骨が変形し、筋肉を動かすたびに体中に激痛が走るという状態でしたが、いつもベッドに腰を掛けて、お話をしてくださいました。ご家族とはほんの少しの行き違いにより一緒に住みながらもほとんど会話をせず、自ら心も部屋の扉も閉ざした生活を送っておられました。それでも壁伝いに聞こえるお孫さんの声や足音の強弱、兄弟や両親との些細な日常の会話に成長を感じ、想像を膨らませながら、常に家族を思いやり、いつも気遣っておられました。Aさんはがんを患いさらに体調が悪くなりました。息子さんはどう接して良いのかわからず、「施設に入所したほうが幸せかもしれない」と迷っておられました。私は今までの関りの中でお聞きしたAさんの家族に対する思いを代わりに伝え、壁に囲まれドアを閉めていても聞こえてくる家族の皆さんの元気な声に、温もりを常に感じておられたことをお伝えしました。亡くなる数日前にAさんは入院されました。自宅では少しのすれ違いから直接家族と会えない日々を送っておられたことを病院の相談員に伝え、コロナ禍であっても病院の計らいによって遠方の家族が集められ、最期は皆さんでお見送りができたと伺いました。ご本人が直接言いにくい話であっても、私たちだからこそ伝えられることもあります。 ご自身やご家族で解決しにくいことも、誰かが関わることによって見え方や考え方が変わることがあるかもしれません。ときには誰かを頼り、支援者と繋がっていくことが必要なときもあるのではないでしょうか。そういうときに地域包括支援センターをご活用ください。

まとめ

いなべ総合病院・日下病院内にもいなべ市地域包括支援センターの支所として相談窓口が設けられています。外来受診の際、ご自身やご家族のことについて相談することも可能です。是非ご活用ください。

お問い合わせはいなべ市地域包括支援センター 0594-86-7818まで

※インタビューの内容は趣旨を変えない程度に編集しています。

このページに関するお問い合わせ

福祉部 長寿福祉課 [いなべ市役所]
電話:0594-86-7819 ファクス:0594-86-7865
〒511-0498 三重県いなべ市北勢町阿下喜31番地