10月23日 国指定天然記念物「ネコギギ」(淡水魚)の保護について 三重県立水産高等学校、いなべ市が飼育協定します。志摩マリンランドのネコギギ飼育を水産高校生が引継ぎます。

ページ番号1011231  更新日 令和3年10月20日

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No.1011231
令和3年10月19日

内容

国指定天然記念物「ネコギギ」(淡水魚)の保護
三重県立水産高等学校、いなべ市が飼育協定
志摩マリンランドのネコギギを水産高校生が飼育引継ぐ

日時

令和3年10月23日(土曜日)

場所

三重県立水産高等学校 資源増殖実習棟(三重県志摩市志摩町和具2578)

特記事項

いなべ市が実施する員弁川水系天然記念物ネコギギ保護増殖事業で、これまで志摩マリンランドで飼育していたネコギギの一部が三重県立水産高等学校へ引継がれます。

当日は志摩マリンランド館長から水産高校水産資源科の生徒がネコギギの飼育や繁殖について説明を受けます。繁殖に成功した場合、ネコギギはふるさとの川である員弁川水系への放流を計画しています。

当日の予定

午前10時30分 県立水産高校資源増殖実習棟に集合

<参加者>

高等学校

水産高校水産資源科アクアデザインコース2年生

志摩マリンランド館長

三重県教育委員会事務局

いなべ市教育委員会事務局

 

午前11時00分~

天然記念物「ネコギギ」飼育に関する協定書の披露

ネコギギ6個体を資源増殖実習棟の水槽へ搬入

いなべ市教育委員会の事業説明

志摩マリンランド館長より、ネコギギの飼育・繁殖に関する説明

内容

志摩マリンランドは平成15年からこれまで、員弁川水系ネコギギの飼育繁殖の中心施設として尽力いただいてきました。一方で志摩マリンランドは、天然記念物等の希少生物の飼育について県立水産高校へ指導をしてきました。このたび志摩マリンランドが休館するにあたり、県立水産高校がそのネコギギを引継ぎ、保存に取組んでいただくことになりました。

ネコギギについて

ネコギギは三重県・岐阜県・愛知県の伊勢湾周辺域にのみ分布する日本固有の淡水魚であり、学術上貴重な種として国の天然記念物に指定されています。また、環境省のレッドリストに絶滅危惧種1.B類として記載されている保全価値の高い魚です。

夜行性の淡水魚で、繁殖期は7月ころです。

背景

三重県北勢地方を代表する水系の1つである員弁川水系は、魚類相の豊富な水系として知られており、過去には多くのネコギギが見られました。しかしながら、平成13・14年度に三重県が実施した天然記念物緊急調査によると、員弁川水系でネコギギが確認されたのは1支流のみでした。さらにその後の調査結果から、このまま放置しても、員弁川水系のネコギギは近い将来に絶滅する危険性が高いとの判断から平成15年度に三重県教育委員会がネコギギ保護増殖事業を開始しました。平成18年度から文化庁の補助を受けて、いなべ市が事業を引継ぎ継続しています。

保護事業

事業実施にあたり、研究者などの学識経験者で構成する「員弁川水系天然記念物ネコギギ保護増殖事業指導委員会(委員長 岐阜協立大学 森誠一 教授)」を設置しています。家系管理しながら飼育下で増殖した員弁川水系由来のネコギギを過去に生息していた支流へ放流(再導入)しています。ネコギギ野外繁殖実験のための放流は「生物多様性の保全を目指した魚類の放流ガイドライン」(日本魚類学会,2005)に基づき行いました。ネコギギは国指定天然記念物で環境省の絶滅危惧種です。捕獲が禁じられている等の理由からネコギギの生息地点及び放流地点を非公表にしています。

このページに関するお問い合わせ

教育委員会 生涯学習課 [いなべ市役所]
電話:0594-86-7846 ファクス:0594-86-7871
〒511-0498 三重県いなべ市北勢町阿下喜31番地