市長コラム(平成30年分)

ページ番号1006015  更新日 平成30年8月9日

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獣害と野犬(Link2018年9月号掲載)

私たちが子どものころは野犬を目にする機会が良くありました。しかし、最近は街角で野犬や放し飼いの犬の姿を見かけることは少なくなりました。また、飼い犬も外飼いの大型犬は少なくなり、小型犬を屋内で飼うご家庭が多くなりました。近年の野生動物の激増は、この野犬の減少が原因の一つと指摘されています。

その昔、狼や野犬は人間に危害を及ぼすこともありましたが、野生動物の人里への侵入も阻んできました。しかし、再び、狼や野犬を野に放つことはできず、人間の思い通りにはいきません。

また、道路の除雪でまかれる融雪剤も野生動物の貴重なミネラル源になっているという報告もあります。人間の安全性や利便性の追及は思わぬ副作用を伴います。

空家の賞味期限(Link2018年7月号掲載)

家の外壁や屋根に草が生えている空き家の写真
利用しなくなってから、10年程経過した空き家

今、いなべ市では市外から移住のために空き家を探す人が増えています。しかし、空き家を提供する人が少なく、有効に活用されていないのが課題です。親戚への相談が面倒だから、仏壇が残っているから、荷物が置いてあるからと、反対の理由は様々です。しかし、空き家にも賞味期限があり、立派な家屋でも放置しておくと傷みが激しく、直ぐに廃墟と化してしまいます。

我が家の近くにも大きな屋敷の空き家が数件あり、道路への倒壊や樹木の管理が問題となっています。そこで、10年程前から県外の所有者に連絡を取り、処分を促してきました。しかし、結論が出ず、今となっては壊すしかないものもあります。もったいない限りです。空き家も賞味期限を守ってほしいものです。

広報誌は読みやすさを追求した官報(Link2018年6月号掲載)

平成29年度三重県広報コンクールで特選を受賞した作品の写真
平成29年度三重県広報コンクール特選受賞作品

官報をご存知ですか?国の法律や条約などを布告する「国の広報紙」です。紙面は活字の羅列で決して読みやすい読み物ではありません。しかし、テレビや新聞など他のメディアが普及した今日でも法律の布告などには、官報が使われています。

市の広報誌にも、必ず伝えなくてはならない情報を伝える使命があります。読みやすさや、人を惹きつける写真など、毎回、工夫を凝らしていますが、伝えなくてはならない使命感が根本にあることをご理解ください。

皆で支える公共交通(Link2018年4月号掲載)

阿下喜駅前に停車する福祉バスの写真
阿下喜駅前に停車する福祉バス

いなべ市には2つの鉄道、その駅の間を縫うように、誰もが無料で乗れる福祉バスが走っています。

しかし、この公共交通を支えるのに毎年約2億円の公費が使われています。鉄道に約1億円、福祉バスに約1億円。

福祉バスを乗合タクシーのようなデマンドバスに切り替えては?というご意見もありますが、年間10万人もの利用者を定期的な路線を定めずに運行するのは非常に難しく、しばらくは、定期路線方式で運行します。

平成31年5月、新庁舎の完成とともに、新しく伊勢治田駅、阿下喜駅、病院、新庁舎を巡回する新庁舎便を作る予定です。ご乗車をお待ちしています。

キャンプの醍醐味は冬場にあり(Link 2018年3月号掲載)

写真:冬キャンプの様子
冬キャンプの様子

時には気忙しい日常から開放され、大自然に囲まれたキャンプ場でパートナーや家族とゆっくりした時間を満喫してみませんか。夏場は大人気のキャンプ場も冬場であれば、当日予約することも可能です。

満天の星空の下、防寒具に身を包み、流星を数えるも良し、自ら集めたまきでのキャンプファイアは心も温めてくれるものと思います。

私は高校生のとき新田次郎の山岳小説に憧れ、胸までの雪をかき分け竜ヶ岳に登ったのを思い出します。1月初旬の日曜日、宇賀渓の駐車場は多くの登山者でにぎわっていました。

休日という感覚のない生活(Link 2018年2月号掲載)

写真:住友商事(大阪)時代の市長
市長が住友商事(大阪)時代に勤務していた時の写真

私の生家は農機具屋。戦後の食料増産と機械化の波に乗り、父も母も毎日、大忙し、休日という感覚のない家庭でした。私が就職したのは総合商社。毎晩、11時過ぎの終電車。土日も含め3か月連続出勤したことも。

その後、アメリカンフットボールのコーチを志し、アメリカ留学もしたものの、父が病に倒れ、農機具屋を継いだのが31歳。自営業の勤務時間は際限がなく、お客もないのに早朝、深夜の店番をしていました。そして、今も、休日という感覚のない生活を送っています。

しかし、長時間働くのが美徳化されたのは昔の話。効率よく、メリハリのある生活が求められています。悪しき慣例を改め、生産性の上がる働き方をしたいものです。

若者の自立支援が獣害対策に(Link 2018年1月号掲載)

写真:犬と触れ合う大地の会スタッフ
犬と触れ合う大地の会スタッフ

今年は戌年。犬は昔より人間と共存してきましたが、近年、医療の現場で犬などの動物と触れ合うことで生まれる癒しの効果が注目されています。

この効果を若者の自立支援に活用している団体があります。四日市市西村町に拠点を置く、「大地の会」。引きこもりの若者を社会に復帰させる自立支援の施設で、大安駅の喫茶室での引きこもり相談(心のホッと!ステーション)や、サル等の追い払いをボランティアで実施しています。お蔭で地元からはサルが来なくなったと大好評です。

引きこもりの若者の自立支援が獣害対策にもなるとは!新たな拠点をいなべ市にも誘致したいものです。

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