ページ番号1001785 更新日 令和5年6月19日
かつて、三重県北西部の標高300メートル前後までの地域にはシイを主とする樹林が、さらにその上部700メートルあたりまではカシ類を中心とする照葉樹林が気候的極相林として成立していました。
人々はこの地に住み、森林を切り開き土地を耕し、生活を営んできました。その過程で照葉樹林域は減少し、今では寺社林の一部に残されている程度になってしまいました。ここに創出している森林は、かつて普通に見られたと思われるシイを中心とした照葉樹林です。
この地方のシイ林は、高木層をツブラジイが優占し、亜高木層にはアラカシ・クロバイ・ヤマモモ・ツクバネガシ・サカキ・ヤブツバキなどが生育し、低木層ではカナメモチ・ヒサカキ・ネズミモチ・シャシャンボ・ヤブニッケイなどが目立ち、草木層にはマンリョウ・ヤブコウジ・シュンラン・ベニシダ・ヤブランなどが生育します。
この森林は植物社会学的には、カナメモチ−ツブラジイ群集に属します。
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