ページ番号1014615 更新日 令和7年3月6日
訪問看護は、看護師が患者の生活の場である自宅を訪問し、病気や障がいの状態に合わせた看護を行うサービスです。今回は、三重北医療センターいなべ総合病院訪問看護ステーションのぞみの看護師、杉本千勢子さんへのインタビューです。
訪問看護は、高齢者や障がいをお持ちの方、病気の治療中や回復期にある方、がんの終末期の方などが対象となります。訪問看護師の役割は、医師の指示のもとに病状管理、点滴注射、服薬管理、創傷処置、リハビリテーションのサポートなどの看護ケアを行います。患者の状況に応じて柔軟に対応することが求められるため、日々のケアを通して看護師も多くの学びを得ています。
また、訪問看護を受けている患者とその家族は、「家にいて本当に大丈夫なのか?」と不安を感じることがあります。訪問看護師は、その思いを受け止め、不安に対して今後起こりうることなどをわかりやすく説明し、気持ちに寄り添った支援をします。
訪問看護で在宅看取りを行ったAさんの事例を紹介します。Aさんは、がんと診断された当時は、病院での入院治療を希望されていました。しかしその後、在宅療養を続けるなかでAさんの気持ちが、「最期の瞬間まで家族に囲まれて、穏やかな時間を持ちたい」というように変化していきました。
私は、Aさんのがんによる痛みや不安を和らげるために、医療的なサポートをしっかりと行いながら、家族も安心して過ごせるように家族支援も行いました。最期の時、Aさんは穏やかな表情で、息を引き取られました。家族から「本人が望んでいた通り、最期まで家で過ごせて幸せだったと思います」という言葉や、「看護師さんがいてくれて本当に心強かった」などの言葉をいただき、人生の最期の大切な時間に関われたことに感慨深い思いを抱きました。看護師として、医療行為を行うだけではなく、Aさんが最期まで自分らしく過ごせるように寄り添いサポートできたことに、深い意味を感じました。看取りの経験を通じて、「訪問看護」のやりがいを実感しました。
訪問看護での看護師の役割には医療面と生活面の両方から患者を支える立場があり、各専門職の橋渡しもします。自宅で最期を看取るという場面では、看護師は、患者の痛みをなるべく最小限にして過ごせるよう、医師の指示のもとに医療処置を行ったり、苦痛の軽減のためにどんなことをしたらよいかを考えます。病気や障がいがあっても住み慣れた自宅や地域で自分らしく過ごせるように、訪問看護を頼っていただければ、と思います。
※インタビューの内容は趣旨を変えない程度に編集しています。
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